オキュラス/怨霊鏡

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オキュラス/怨霊鏡

【概略】引っ越した新居で父親が妻を殺害し、父親も銃で撃たれ死亡する事件が起こる。11年後、残された姉弟は、事件が鏡の魔力によることを証明し、鏡を葬り去ることを決意するが…。
ホラー

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オキュラス=眼球 その眼を通して見ているものは、果たして現実か。巧妙な鏡の魔力に惑わされる─。

鏡って不気味ですよね。鏡にうつるその自分は、果たしてそこにいる自分と同じものなのか。とか、考えた事ありませんか?

怨霊による恐怖を描いたホラーというよりも、これは主人公たちが精神的に追い詰められていくサイコ・スリラーに近い。

11年前。引っ越してきたばかりの幸せ4人家族。ある日とつぜん父親が狂って、悲惨な殺人事件が起きた。子供たちは救出されたが、弟は父親を殺したということで精神病院送り。そして11年、この間、弟は自分の身に降りかかった恐ろしい事件を忘れるよう精神療育にはげんでいたのですが、姉のほうは絶対おかしい、あの鏡のせいだ!とアンティークの鏡「ラッサーの鏡」についてその過去を調べまくった。すると、過去400年のあいだに45件の不審死があったとわかる。呪いの鏡なのか?

そこに弟が出てきたので「待っていたぞ。いっしょに鏡の謎を解くのじゃあ」となるわけですが、色々鏡の持つ力を証明した上で破壊する計画をしているうちに、姉弟は更に恐ろしい目に遭ってしまうというわけなのである。

「呪いの鏡」という設定が曖昧に説明されているため(そもそものラッサー男爵が所持してる時点から呪われてた?)、そういうものだとみないと話にならないところはありますが、これはなかなか面白かった。監督の前作である「人喰いトンネル MANEATER-TUNNEL」も面白かったのでこれも納得。

常に自身の姿を録画記録して操られた自分を確認できるようにしたうえで、タイマーで一定時間が経つと自動で作動する鏡を割るためのでっかいヨットの錨(いかり)を用意し、(時間ごとに人間がリセットしなければ落ちてくる)鏡が人間を殺せないようにするという作戦。

本作に登場する「ラッサーの鏡」はおそらく史上最強の呪鏡です。持ち主に取り憑き、幻覚を見せ狂わせ、最終的に死に至らしめる。瞳に映っているものが現実か虚構か、その境界が曖昧になり気づけば鏡に支配されている。この世の道理が全くもって通じない最強クラスの脅威、これは人間にとっては怖いですよ。

リンゴをかじったと思ったら、激痛→なんと電球だった!のくだりは超痛そう!

構成的に面白いのは、11年前の出来事と現在とを交互に映し出して行く過程。姉弟の体験する混沌の世界を、観客は知らず追想させられていく。ここも、実は鏡との間の心理戦になっているのだ。

それにしても全く落ちない絶望の質に唸らされる。最初の幻覚の時点で「負け」が確定されているのだから…。

鏡側からすれば、過去に少し割られたことの復讐戦ともいえるね。あれは予想外の出来事だったのだろう。そう考えると弟への復讐といえるのかもしれない。ラストで弟はまんまと姉殺しの汚名を着せられて終わるのですから。

 

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